電磁ノイズシミュレーターの事業化

電磁ノイズとは、電子機器に流れる信号を歪ませて通信障害や誤動作などを引き起こすものです。本技術シーズは、基礎工学研究科 阿部研究室で開発した電磁回路シミュレーターです。シミュレーション環境で電気回路内に発生する電磁ノイズの発生要因を特定し、設計の段階で低ノイズ化を実現することができます。その結果、回路設計のコスト削減、信頼性向上を実現することができます。
 既存の電磁ノイズ対策の問題点は、技術者の経験によるものが多く、原理原則に基づいた対策ができない点です。このような電磁ノイズ対策の属人化により、技術の伝承ができなかったり、技術者によって品質がばらついたりなど様々な問題を引き起こしています。
 本シミュレーターを用いることで、電磁ノイズ現象を物理的に明らかにし、原理原則に基づいた新しい電磁ノイズ設計手法を提案し、回路設計における電磁ノイズ対策が抱える問題を解決することを目指します。
 本プロジェクトでは、インタビューなどを通じて、回路設計現場で抱える課題を明確にし、本技術が提供できる価値の事業化の可能性を検証します。

メンバー

神野崇馬・基礎工学研究科・助教

ヴィジョン

 将来、多くの機器の動力源が電気に置き換わるに従い、電磁ノイズ対策を施した設計がますます重要になると考えています。本技術シーズを用いて、回路設計の現場に原理原則に基づく新たな電磁ノイズ対策を提供し、持続可能な電動化社会に貢献したいです。

連絡先

iclub@uic.osaka-u.ac.jp

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