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KOTAIバイオテクノロジーズ(株)

実施日: 2017年12月7日
報告者: 神野崇馬(基礎工D1)

大阪大学Innovators' Clubでは、大阪大学発ベンチャー企業を訪問する『Innovators' Tours』を定期的に企画します。12月7日(木)に開催された第1回目は、大学院生を中心とした14名の学生が、KOTAIバイオテクノロジーズ(株)を訪問しました。免疫学関連のバイオインフォマティクスとAI技術に特化したバイオテックベンチャーで、参加者は開発現場を見学し、創業初期の雰囲気を実感してきました。専門分野や国籍が異なる社員の方々のお話を聞き、チャレンジングな課題を解決する熱い姿勢を実感することができました。見学後は、代表取締役の山下和男社長に座談会形式で参加者の質問にすべて率直に答えていただきました。研究者からCEOに転身した山下社長の経験や考えは、研究成果を事業化することに興味がある参加者の背中を押してくれるものでした。

質疑応答の一部を紹介します。

:事業化のコアとなっている技術の特徴について教えてください
:技術のキーワードは「免疫×AI×構造」です。機械学習を用いたユニークなアルゴリズムによってタンパク質の構造を解析し、機能を予測することで、免疫学における問題を解決します。事業応用のひとつがバイオマーカーの開発で、製薬業界において大きなニーズがあります。製薬会社から頂いた実験データの受託解析、コンサルティング、ソフトウェア販売が主な事業内容です。実は私たちが目指す最終ゴールはバイオマーカーにとどまりません。事業のスケールアップをしながらネットワークを広げ、来年ぐらいにブレイクイーブンを見据えています。
:起業しようと思ったタイミングはいつですか、いつが適切だと思いますか
:起業するタイミングに早い遅いは関係ないと思います。起業できると判断し、やりたいと思ったから起業しました。大学で基礎研究として続けるのもひとつですが、いつ事業につながるか分かりません。技術を発展させるためには資金が必要ですが、大学では資金調達に時間がかかります。基礎研究として大学で進めるのか、事業化を目指して投資家を探すのか、選択肢はいろいろあります。技術リスクと事業リスクを踏まえて判断しました。
:組織構成と採用方針について教えてください
:事業計画を立てると、会社を発展させるためにはどのような人材が何人必要か分かります。現在、私を含め7人の社員が在籍し、4人が研究開発(ソフトウェア2人、AI1人、バイオ1人)、2人が経理と法務関係を担当しています。採用面接には社員も同席させ、私や社員が一緒に働きたい人物かどうかを重視しています。また、知的好奇心がある人を採用するようにしています。そういう人は自ら進んで仕事をします。面倒を見ないといけない人はここでは働けないと思います。
:研究者とCEOとの違いは何ですか、研究者がCEOになるために必要な素養は何ですか
:それは自分には分かりません(笑)。会社にとって技術を高めるべき時期は、技術のコアを理解している研究者自身が経営に携わった方が良いと思います。売り上げの数字ばかりに目が行くと技術は成熟しません。さらに研究開発を続けたければ、その人は研究者になり、社長を外部から探してくれば良いと思います。私は研究者より今のポジションが向いていると思っています。様々な専門、職種の人と楽しく仕事ができれば、社長としての素養を持っていると言えるのではないでしょうか。

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